公開日:2022年09月01日 / 更新日:2026年06月26日
Microsoft Clarity(クラリティ)は、ヒートマップとセッションレコーディングを完全無料・計測量無制限で使える、ユーザー行動分析ツールです。ページの「どこが読まれ、どこでつまずいているか」を可視化し、SEOやLPOの改善に直結させられます。このページでは、Clarityとは何かという基本から、機能の全体像、向いているサイト、導入前に知っておきたいメリット・デメリットまでを俯瞰し、詳しい手順は個別ページにご案内します。
Microsoft Clarityは、Microsoftが提供する無料のWebサイト行動分析ツールです。2020年に一般公開され、ヒートマップ・セッションレコーディング・ダッシュボードを軸に、ユーザーがページ上でどう動いたかを視覚的に把握できます。
GA4が「サイト全体で何が起きているか」を数値で見るツールなら、Clarityは「1ページの中で何が起きているか」を見るツールです。
Clarityが無料なのは、収集した匿名のユーザー行動データを、MicrosoftがCopilotなどのAI開発・製品改善に活用しているためです。ツール利用料で稼ぐモデルではないため、サイト数・トラフィック量・データ保存に課金的な上限がありません。裏を返せば、データがAI学習に使われることへの同意が前提になります。詳しい規約・プライバシーの論点は利用規約・個人情報の解説にまとめています。
Clarityの機能は、大きく「ヒートマップ」「レコーディング」「ダッシュボード」「フィルター/セグメント」の4つに整理できます。それぞれが連動しており、傾向を掴んでから個別のセッションを掘る、という往復ができるのが特徴です。
機能ごとの具体的な使い方は各スポーク記事に分けています。本ページでは「Clarityで何が見えるのか」の全体像までを示します。
導入は「アカウント作成 → プロジェクト作成 → タグ設置 → 初期設定」の順で進みます。WordPressプラグイン、GTM、手動設置の3通りがあり、いずれも難しくありません。具体的な手順は次のページに分けています。
Clarityは、サイトの規模を問わず、改善の打ち手が必要な全てのサイトで効果を発揮します。アクセス数がある程度あり、ヒートマップやレコーディングの傾向が読める規模であれば、無料のまま本格的なLPOなどコンバージョン率改善(CRO)・UI改善に使えます。
一方で、機密性の高い情報を扱うサイトには制約があります。
| 向いているサイト | 注意が必要なサイト |
|---|---|
| コーポレート・サービスサイト(問い合わせ改善) | 金融サービス(追加規約の同意が必要) |
| 記事・ブログ(読了率・離脱改善) | 健康・ウェルネス(同上、機密情報の処理不可) |
| ECサイト(カート・購入導線の改善、CVヒートマップ) | 個人情報がページに表示される画面が多いサイト(マスキング設計が必須) |
| LP(A/Bテストと併用した最適化) | 極端に低トラフィックなサイト(傾向が出にくい) |
金融・健康関連での利用条件や個人情報の扱いは利用規約・個人情報の解説で詳しく触れています。
Clarityの最大の強みは「無料で有料級の行動分析ができる」ことですが、無料の背景(データのAI活用、DNT=Do Not Track非対応、録画の個別削除不可)は導入前に把握しておくべきです。
総じて、「無料でここまでできるのは破格」という評価が大勢ですが、プライバシー設計やアカウント設計を誤ると事故につながる可能性がありますので、不安な場合はプロに任せるのもオススメです。
Clarityはあくまでのユーザー行動分析ツールです。良し悪しはツールの機能より運用側の設定で決まると考えてよいでしょう。
ClarityのUIは日本語に切り替えられます。プロジェクト設定の言語で「日本語」を選ぶだけです。ただし翻訳が一部こなれておらず、Funnels(ファネル)が「フィルター」、Mediumが「中型」と表示されるなど、原語を知らないと意味を取りにくいラベルが残ります。
英語UI前提の解説記事と用語が食い違うことがある、という点だけ押さえておけば混乱しません。日本語化の手順は設定方法に記載しています。
Clarityを検討する段階では、Hotjar・Mouseflowといった有料ツールとの違いも気になるところです。無料・無制限・5種ヒートマップ・PII設計といった軸での比較は、別ページにまとめました。
>Microsoft Clarity と Hotjar・Mouseflow を比較する
まとめ
Clarityは、無料でありながら本格的なLPO・UI改善に耐えるツールです。弊社でも新規サイト制作時には標準で導入し、GA4と使い分けています。「何が起きているか」はGA4で、「なぜそうなったか」はClarityで——この往復ができると、サイト改善の精度が一段上がります。
まずは導入方法に沿って設置し、設定(特にマスキング)を済ませてから、ヒートマップで主要ページを1枚見るところから始めてみてください。
弊社では、2022年から本格的にClarityの活用を開始し、本丸であるコンバージョン率最適化だけではなく、自サイトのSEOにも活用しています。
導入や運用のサポートが必要な場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
Microsoft Clarity
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