Q1(1月〜3月)
AI機能の欧州展開とコアアップデート始動
Google検索品質評価ガイドライン更新(1月)
2025年最初の大きな動きは、ガイドライン(Search Quality Rater Guidelines)の更新でした。
新たに「偽E-E-A-Tコンテンツ」に関するセクションが追加され、偽の著者プロフィール、偽の資格・認定情報、偽の実店舗表示への対策が明確化されました。
クローキングや期限切れドメインの悪用といった欺瞞的プラクティスの定義も拡大されています。
検索結果からのパンくずリスト削除(1月22日)
モバイル検索結果からパンくずリストが削除され、デスクトップのみの表示に変更。
小画面での表示切れによるユーザビリティ低下が理由とされています。
AI Overview欧州9カ国展開(3月26日)
AI Overviewsがドイツ、英国、イタリア、スペインなど欧州9カ国に拡大。
対応言語は英語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語で、18歳以上のGoogleアカウントユーザー限定での提供となりました。
March 2025 Core Update(3月13日〜27日)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 期間 | 14日間 |
| 対象 | グローバル全地域・全言語 |
| 日本実装 | グローバル同時(3月14日頃から影響) |
- Yelp
- Wikipedia
- YouTubeなど大手プラットフォーム
- Amazonの一部ページ
- ニッチフォーラムサイト
- 英国のHMRC(-52.6%)
- Expedia UK(-20.6%)
Semrush Sensorでは平均8.2/10と高い変動性を記録しています。
順位の動きの激しさを0〜10ポイントのスコアがつき、SEO順位の上昇や低下が「自分のサイトだけなのか?」という問題を判断する指標として便利です。
日本の状況
コアアップデート後、AI Overviewの表示が顕著に増加。ahrefsの調査では表示率が116%増加したと報告されています。
Q2(4月〜6月)
AI機能の世界展開と過去最大級のコアアップデート
構造化データの大規模整理(4月〜6月)
Googleは検索機能の簡素化を進め、7つの構造化データタイプの廃止を発表しました。
- Book Actions(購入・プレビューボタン)
- Course Info(コース詳細)
- ClaimReview(ファクトチェック表示)
- Estimated Salary(推定給与)
- Learning Video(学習動画)
- Special Announcement(特別告知)
- Vehicle Listing(車両リスト)
ランキングへの直接影響はありませんが、リッチリザルトの視覚的表示が変更されるため、対象サイトはコンテンツ制作フローの見直し等が必要になってくるでしょう。
Google I/O 2025とAI機能の大規模展開(5月20日)
Google I/O 2025で発表された内容は2025年のSEOに大きな影響を与えました。
AI Overviewsの拡大
- 200カ国以上、40言語以上に展開
- 月間15億ユーザーに到達
- 米国のAI OverviewsにGemini 2.5(カスタム版)を導入
AIモードの全米公開
Labs登録不要で米国全ユーザーが利用可能に。音声・画像・テキストのマルチモーダル入力、ショッピング機能との統合(AI試着、エージェント型チェックアウト)など、検索体験が大幅に進化しました。
SEOへの影響
Seer Interactive(アメリカのデジタルマーケティング代理店)の調査によると、AI Overviewsが表示されるクエリでオーガニックCTRが約61%低下。
今や多くの人が指摘するところですが、AIによる回答で検索が完結するゼロクリック検索の増加が顕著になりました。
日本のローカルSEO独自機能(4月〜5月)
日本市場向けの独自機能が複数リリースされました。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| LINE公式アカウント連携(4月発表) | Google検索/マップからLINEトークルームへ直接遷移可能に(日本独自) |
| 飲食店クーポン表示(5月28日) | 楽天ぐるなび、ヒトサラ、食べログのクーポンを自動表示 |
| AIメニュー自動生成(5月28日) | 写真/PDFからAIがメニューをテキスト化・公開 |
June 2025 Core Update(6月30日〜7月17日)
| 期間 | 約16日間 |
|---|---|
| 規模 | 近年で最大規模のコアアップデート |
| 日本実装 | グローバル同時 |
このアップデートの最大の特徴は、2023年9月のHelpful Content Update(HCU)で打撃を受けたサイトの一部が約2年ぶりに回復を見せたことです。
回復は7月7日頃から開始し、とはいえ多くのサイトは完全回復ではなく部分回復でした。
- YouTube
- Wikipedia
- Arts & Entertainment業界
- 専門性の高い独立系サイト
- Amazon(最大の敗者)
- eBay
- Target
- Lowe’sなど大手Eコマースサイト
GBPパフォーマンスレポート変更(6月25日以降)
Googleビジネスプロフィールで、低ボリュームキーワード(11-100インプレッション)がレポートから消失。
小規模ビジネスのSEO分析が困難になるという課題が生じました。
あわせて読みたい
>MEO・GBP運用代行について
Q3(7月〜9月)
スパム対策強化とAI機能の国際展開
AIモード国際展開(8月21日)
AIモードが180以上の国と地域に英語で拡大。エージェント機能(レストラン予約検索など)も追加されました。
日本の状況
8月に日本でリリースされましたが、当初は英語クエリのみ対応。
9月に日本語での本格利用が可能になり、「海外SEO情報ブログ」の運営者である鈴木謙一氏も「2025年の10大トピック」の筆頭にAIモードを選出しています。
August 2025 Spam Update(8月26日〜9月22日)
| 期間 | 約27日間 |
|---|---|
| 特徴 | 影響が24時間以内に現れる速さ |
SpamBrain(AI駆動スパム検出システム)の改善により、以下のスパム手法がターゲットとなりました。
- キーワード詰め込みビジネス名(例:「Appliance Refrigerator Oven Repair Dallas TX」)
- バーチャルオフィス・私書箱を使用した偽のビジネス住所
- AI生成の低品質コンテンツ
- リンクスキーム、クローキング
ローカルSEO分野でも大きな影響があり、不正なビジネスリスティングへの対策が強化されました。
Search Console API時間別データ対応(9月)
Search Analytics APIで時間単位データのサポートが追加され、最大10日間のより詳細な分析が可能になりました。
num=100パラメータ廃止(9月12-14日頃)
SERPで100件一括表示するパラメータ(num=100)が無効化され、最大10件/ページに制限。77.6%のサイトでユニークキーワード可視性が低下。
Search Consoleのインプレッションが30-50%低下(見かけ上の変化)しました。SEOツールのデータ収集コストも増大しています。
Search Quality Rater Guidelines更新(9月)
AI Overview評価に関する例が追加され、YMYL(Your Money or Your Life)の定義が拡大。
選挙・政府機関・市民プロセスに関するコンテンツが明示的に含まれるようになりました。
GBPビジネスリンクポリシー厳格化(9月3日)
自動クローラーによる毎日のリンク検証が開始。
リダイレクト・短縮URL・SNSリンクは自動削除の対象となり、ビジネスオーナーは直接的なウェブサイトURLの使用が必須になりました。
Q4(10月〜12月)
AI統合深化と年末コアアップデート
AIモード多言語対応(10月7日)
AIモードが35以上の新言語、40以上の追加国・地域に展開され、欧州を含むグローバル展開が完了しました。
GBP Q&A機能廃止とAI「Ask」ボタン導入(12月15日)
従来のコミュニティドリブンQ&A機能が廃止され、AIが回答を生成する「Ask」ボタンに置き換え。
GBPに登録された情報の正確性・完全性がAI回答の品質に直結するため、情報管理の重要性が増しています。
Search Console新機能追加(11月)
- ブランド vs 非ブランドクエリフィルター
ブランド検索と一般検索を分離分析可能に - カスタムチャート注釈機能
パフォーマンスチャートにメモを追加可能 - AI搭載レポート設定(12月4日)
自然言語でレポート設定を指示できる実験的機能
SERP簡素化方針発表(11月5日)
Googleは使用頻度の低い検索機能を段階的に廃止する方針を発表。
Practice Problemの構造化データがGoogle検索結果から削除され、2026年1月からSearch Console等でのサポートも終了予定です。
December 2025 Core Update(12月11日〜29日)
| 期間 | 18日間(2025年最長) |
|---|---|
| 変動スコア | 2025年最大幅 |
| 日本実装 | グローバル同時 |
Semrush Sensorで、8.7/10という2025年中で最も高い変動性を記録しました。
一部パブリッシャーで最大85%のトラフィック減少が報告され、Google Discoverトラフィックへの特に大きな影響がありました。独立系パブリッシャーへの厳しい影響が継続しており、2023年HCUからの回復パターンは限定的でした。
Gemini 3 Flash展開(12月17日)
Gemini 3 Flashがグローバルにデフォルトモデルとして展開され、AI OverviewとAIモードの推論速度とマルチモーダル理解が向上しました。
Google MapsへのGemini AI深度統合(12月17日)
GBPは単なるビジネスリストではなく「AI駆動発見」の情報源へと変化。
写真、カテゴリ、レビュー、メニュー、属性がAI応答に直接反映されるようになりました。
新機能「Know before you go」では、Geminiがレビューとウェブ情報から駐車場情報、おすすめメニュー、ドレスコードなどを自動生成します。
AI Overview内広告の12カ国展開(12月19日)
AI Overview内の広告がオーストラリア、カナダ、インド、シンガポールなど12カ国に拡大。
金融、医療、ギャンブル、政治などは除外カテゴリとなっています。
日本とグローバルの実装時期比較
| 機能 | グローバル | 日本 | 時差 |
|---|---|---|---|
| AIOverview一般公開 | 2024年5月 | 2024年8月 | 約3ヶ月 |
| AIモード公開 | 2025年5月 | 2025年8月(英語)、9月(日本語) | 3〜4ヶ月 |
| コアアップデート | 各日付 | 同時 | なし |
| LINE連携 | なし | 2025年4月 | 日本独自 |
| グルメサイトクーポン連携 | なし | 2025年5月 | 日本独自 |
日本市場では、AI機能のローンチに約3ヶ月の遅れがある一方、LINE連携や国内グルメサイト連携など日本独自の機能強化が進んでいます。コアアップデートはグローバル同時展開が維持されています。
2025年の主要トレンドと今後(2026年)の予想
AI検索の本格化
2025年は「AI検索元年」となりました。AI Overviewは月間15億ユーザー、200カ国展開に到達し、AIモードも一般公開。
GEO(Generative Engine Optimization)、LLMO(Large Language Model Optimization)、AIO(AI Optimization)という新概念が業界で浸透し始めています。
ただし、ローカルクエリでのAI Overview出現率はわずか0.14%であり、ローカルSEOへの直接的な破壊的影響は限定的でした。
あわせて読みたい
E-E-A-Tの「Experience」重視強化
コアアップデートでは一貫して「Experience(経験)」の評価が厳格化されました。実体験に基づくコンテンツ、一次情報、専門家監修コンテンツの価値が向上し、AI生成コンテンツのみに依存したサイトの評価は低下しています。
HCU回復の始まり
June 2025 Core Updateで、2023年9月のHelpful Content Updateで打撃を受けたサイトの一部が約2年ぶりに部分回復。
Danny Sullivan氏(Google)が約束していた「独立系サイトの改善」が実現し始めました。
ローカルSEOのAI統合
GBPの役割が「ビジネスリスト」から「AIの情報源」へと変化しています。
Q&A機能のAI化、Google MapsへのGemini統合により、GBPに登録された情報の正確性・完全性と、ホームページとの連携(正しい構造化マークアップ)がAI回答の品質に直結する時代に突入しました。
構造化データの整理統合
7つの構造化データタイプが廃止される一方、商品バリエーション、返品ポリシー、ロイヤリティプログラムなど実用的なスキーマはサポートが継続。「量より質」への移行が明確になりました。
結論(まとめ)
2025年はGoogle検索がAI中心のプラットフォームへと大きく舵を切った年でした。
SEO実務者にとっては、従来の「SEO」だけではなく「AI検索での可視性確保」への対応が求められています。
2026年に向けては、AI検索最適化(AIO/GEO/LLMO)への対応を進めつつ、一次情報の発信、レビュー管理の強化、GBP情報の完全性確保という基本に立ち返り、AI時代を乗り越えていきましょう!

当初予定では、存在感が増してきたBing(Microsoft)周りも振り返りたかったのですが、長くなってしまいましたので、またの機会に取り上げたいと思います!


