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カスタマーマッチとは?
活用方法&ハッシュ化ツール

公開日:2022年01月31日 / 更新日:2023年08月10日

カスタマーマッチとは?【Google広告】活用方法&ハッシュ化ツール

ポストCookie時代、最強の切り札?!Google広告の機能である「カスタマーマッチ」の利用方法を解説します。Google広告を実施していない方も、今後のために準備をオススメします。

    

カスタマーマッチとは?

カスタマーマッチとは、Google広告で利用できる機能のひとつで、広告主が自身で管理しているエンドユーザーの個人情報(メールアドレスなど)をGoogleに共有することで、オンライン広告に活用できるものです。

iOSのアップデートによるITPの強化、サードパーティCookieの廃止(当初は2022年1月までとされていましたが、2023年後半まで延長されました)といった背景から注目されています。

仕組み

Google広告 カスタマーマッチの仕組み
カスタマーマッチでアップロードできるユーザーデータは「メールアドレス」「電話番号」「住所」「デバイスID」です。それらの顧客データをアップロードすると、Google広告上にそのユーザーのリスト(オーディエンス)が作成され、モニタリングや広告の配信対象にできます。

リストを配信対象(ターゲティング)として利用した場合、エンドユーザーがGoogle アカウントにログインした状態で、YouTubeやGmail、または Google検索やディスプレイ ネットワークを利用・閲覧した際に、広告が表示されます。

費用

カスタマーマッチの利用自体には特別な費用はかかりません。

カスタマーマッチには、休眠顧客を掘り起こしや、オンライン上で既存の顧客にアプローチしたり、新たな商品やサービスを提案する(クロスセル)といった使い方のほか、「価値の高い顧客と似た特徴を持つユーザーを見つける」ことが可能なため、幅広い活用方法があります。

ただし、ウェブサイトの訪問ユーザーに対するCookie付与と異なり、自動で最新の状態を保つ機能がないため、リストの準備や更新、運用には相応のコストがかかると考えてよいでしょう。

メリット

カスタマーマッチのメリットは大きく2つあります。まずは従来の「リマーケティング」に近い施策が可能になるという点。

2020年中頃までは、iOS(おもにiPhone)ユーザーでもリマーケティングといわれる広告手法が十分に機能していましたが、広告主や広告代理店の視点でみた場合、2021年は大きく広告表示機会が減少しました。

カスタマーマッチの登場で、失われた広告表示機会を取り戻せる可能性があります。

2つ目は、リマーケティングやディスプレイキャンペーンを利用していない、つまりサーチ(検索連動型広告)のみのアカウントでも、広告パフォーマンスの向上が期待できることです。

メリット(検索キャンペーン)

カスタマーマッチのオーディエンスは、自動入札シグナルとして利用され、AIによるオークション入札の最適化に寄与します。

単体施策として見た場合、リスクがほぼないという点もオススメする理由の一つです。

例えば新しい広告を投入した際、その広告がユーザーに受け入れられなかった場合は、クリック率やコンバージョン率の低下により広告パフォーマンス全体にマイナスの影響が出てしまう可能性がありますが(最適化、ローテーションの設定により表示機会は減少していきますが)、カスタマーマッチではその心配はありません。

AIによる最適化の恩恵の大きいアカウント(DSAが中心となるアカウントであったり、単純に予算規模の大きいアカウント)であればあるほど、カスタマーマッチいよる恩恵・メリットは大きいと予想できます。

カスタマーマッチ導入の際の注意点

カスタマーマッチの導入には、アカウントが以下の基準を満たしている必要があります。

・これまでポリシーを遵守してきた実績があること
・これまでお支払いに関して問題が発生していないこと

参考:https://support.google.com/adspolicy/answer/6299717

顧客データの収集に関しては、個人情報保護法を遵守しているビジネスであれば、ほぼ問題は発生しないと考えられますが、下記の確認事項には留意が必要です。

・広告主様に代わってサービスを提供する第三者と顧客データを共有していることをプライバシー ポリシーで開示すること

データはハッシュ化する

顧客データをアップロードする際、幾つかのフォーマットのパターンが存在します。

おすすめ度必須データのパターン
メールアドレスのみ(推奨)
電話番号のみ
姓名、国、郵便番号の組み合わせ
上記3パターン全ての項目を入力
デバイスIDのみ(※アプリ)

アップロード直後は、マッチ率とサイズが小さすぎてすぐには使用できないケースがあります。(※とくに「姓名、国、郵便番号の組み合わせ」等のパターン)

その場合は半日~一日待ってみて、あらためてオーディエンスのサイズを確認するとよいでしょう。

いずれのフォーマットでも、データの「ハッシュ化≒暗号化」が必須となりますし、代理店にアップロードを依頼する場合も、ハッシュ化済のデータであれば安全です。

(※)本ページの最後に、ハッシュ化ツールを用意しました!
データはブラウザ上で処理され、弊社に送信されることはありませんので、お気軽にご利用ください。

利用条件

Google広告アカウント自体が、カスタマーマッチの利用資格を満たしている場合は、「オーディエンスマネージャー」から、データセグメントタブより新規追加をクリック、「顧客リスト」を選択することで、アップロード画面に遷移します。

作成したばかりのアカウントなど、要件を満たしていない場合は以下のメッセージが表示されます。

カスタマーマッチが利用できない場合のメッセージ

公式ヘルプページには、具体的な「アカウントの基準」として下記の条件が記載されています。こうした基準はアップデートされますので、最新情報を参考にしましょう

ちなみに、「いままで利用できなかったけれども、カスタマーマッチ機能が開放された」際には、下記のような通知が届きました。

カスタマーマッチの利用資格を満たした際の通知

カスタマーマッチのアカウント事例

2022年1月時点ですが、公式に記されている「アカウントの基準」を満たしていないアカウントでも、一部利用可能となっているようです。

弊社でも、あまりアクティブではないアカウントを幾つかチェックして、機能が開放されているかどうか調べてみました。

▽弊社管理アカウント事例

開設時期:2020年12月
総運用額:420,353円
カスタマーマッチ:○

実稼働56日(1月時点)と、90日に満たないアカウントでしたが利用可能でした。

開設時期:2021年11月(ID:5xx-xxx-xx49 アライアンス管理)
総運用額:290,660円
カスタマーマッチ:○

もっとも新しいアカウントで、利用金額が基準を満たしていませんでしたが、こちらも利用可能となっていました。

開設時期:2012年2月(ID:7xx-xxx-xx20 弊社管理)
総運用額:2,226,076円
カスタマーマッチ:×

唯一利用不可だったのが、2021年1月で利用を止めており、総額や運用日数は基準をクリアしていたものの、直近のアクティビティがないアカウントでした。

運用のハードル

ご覧いただいてきたように、カスタマーマッチの導入自体は、そこまで難しい作業ではありません。

個人情報の第三者提供に同意されたリストさえあれば、すぐにでも実施できます。

しかし、顧客の個人情報を扱うという点でリスクを感じ、慎重なビジネス判断が必要と判断される企業が多いのも事実です。

例えばプライバシーマークを取得しているクライアントさまで、利用規約とプライバシーポリシーの更新、関連部署と連携や調整が必要となるなど、かなり「重い」作業となってしまう為に導入に及び腰となってしまっているケースもあります。似たような理由で、会社として導入を敬遠されているケースも多くあるのではないでしょうか。

逆に見れば、他社に先んじて導入することで、いち早く「脱Cookie」の一歩を踏み出せることを考えられますので、ぜひ検討いただきたい施策です。

積極的な活用

上記の「ポリシー遵守」については、どちらかといえば管理部門における判断が必要なコストでありハードルですが、運用面におけるハードルであり、デメリットについては「リストの管理・アップデート」といった問題が挙げられます。

こちらに関しては、取り越し苦労の前に、まず1つでもリストをアップロードしてみる事をオススメしています。

どういった頻度で更新すべきか?顧客リストが大きい場合、セグメント化したリストもアップロード&更新すべきか?といったご相談もいただきますが、極論すると、意味のあるリスト(広告効果にポジティブもしくはネガティブに働くという仮説があるリスト)であれば、すべてアップロードすべきという回答になります。

効果検証

広告運用担当をしながらメルマガにも力をいれている方であれば、属性ごとにリストをセグメント化して、タイトルや本文の内容を変えることでメルマガの開封率やクリック率が大きく異なってくることを肌感として理解されていると思います。

カスタマーマッチ(オーディエンス)にも、同様のことが言えます。

またメルマガでは、使われなくなったメールアドレスの消し込みにも神経を使われていると思いますが、こちらも同様にリストを「最新に保つ」ことのメリットは存在します。たった数件かも知れないけれども、もっとも新鮮なリストはコンバージョンに結びつく可能性も高いからです。

とはいえ全体の95%が重複しているようなリストに価値があるのか?といった意見も出てくるでしょう。ですのでまずは神経質にならず、負担のないようにアップロードのルーチンを組むことを推奨しています。

その上で、労力に見合った効果があるかどうかをレビューして、ベストプラクティスを探っていくのが良いでしょう。

 

ハッシュ化ツール

テキストの貼り付け

CSVファイルの内容をコピー&ペーストして、実行ボタンを押してください。

一行目に、ヘッダー行(Emailなど)を含む必要があります。

(例1)
Email
test@gmail.com
sample@gmail.com
hoge@example.com
test@example.net
(例2)
Email,Email,First Name,Last Name,Country,Zip,Zip
test@gmail.com,test2@gmail.com,First,Last,US,91234,91235
hoge@example.com,,山田太郎,japan,100-0001,123-4567


テキスト (もしくはcsv形式テキスト)を貼り付け
ハッシュ化 (SHA256アルゴリズム)ファイル出力

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