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LINE広告の仕組みや費用対効果は?最適化(配信面やターゲティング)、運用方法を徹底解説!

公開日:2025年05月19日 / 更新日:2025年05月18日

LINE広告の仕組みや費用対効果は?最適化(配信面やターゲティング)、運用方法を徹底解説!

LINEは、月間アクティブユーザー数が9,600万人(※)を超える巨大なプラットフォームです。LINE広告は、そのリーチ力を活かし、多くの企業にとって重要なマーケティングチャネルとなっています。ここでは、LINE広告の基本から効果的な運用方法、注意点まで網羅的に解説します。
(※2023年12月末時点 媒体資料による)

    

LINE広告とは?仕組みと強みを徹底解説

LINE広告の基本概要と特徴

LINE広告は、LINEアプリおよび関連サービス内に表示される広告です。圧倒的なユーザー数を誇るプラットフォーム上で、多様なターゲティング設定を活用し、潜在顧客から既存顧客まで幅広くアプローチできます。

LINE広告の仕組み:ネットワークと配信方式

LINE上の様々な配信面に広告が掲載

  • トークリスト
  • LINE VOOM(旧タイムライン)
  • LINE NEWS
  • ウォレット
  • LINEマンガ
  • LINEポイントクラブ
  • LINEブランドカタログ(旧ショッピング)
  • LINEチラシ
  • LINE広告ネットワーク(提携アプリ・Webサイト)

上記ほか、多岐にわたる配信面を持っています。オークション形式で広告枠が決定され、設定したターゲティング条件に合致するユーザーに広告が表示されます。

LINE広告の強みとビジネス活用シーン

圧倒的なリーチ力

日本国内の幅広い年齢層に利用され、他のSNSでは届きにくい層にもアプローチ可能です。

多様なターゲティング

デモグラフィック、興味関心、行動履歴、自社データを活用した詳細ターゲティングが可能。

豊富な広告フォーマット

静止画、動画、カルーセルなど、目的に合わせた多様なフォーマットを利用できます。

LINE公式アカウントとの連携

広告から友だち追加を促し、継続的なコミュニケーションが可能です。

どこに出る?フォーマット&メディア

LINE広告の掲載場所

LINEアプリ内の様々な場所に掲載されます。主要な掲載面は配信面と同じです。

ただし、LINE広告ネットワークに関しては、LINE以外のサードパーティーアプリ(外部アプリ)にも広告が配信されます。

画像・動画・カルーセルetc.

広告フォーマットの種類

目的に応じて様々な広告フォーマットを選択できます。

フォーマットによっては、特定の配信面に掲載できない場合がありますので、掲載したい面に対応するクリエイティブを用意しましょう。

LINE広告 掲載面×フォーマット(静止画)コメントつき

静止画(Card, Square, 画像(小), 画像(アニメーション))

幅広い配信面に対応。視認性の高いクリエイティブが重要です。特にトークリストに表示される「画像(小)」や「画像(アニメーション)」は、小さいながらも効果的なフォーマットです。

動画(Card, Square, Vertical)

高いエンゲージメントが期待できます。特にLINE VOOMでは動画フォーマットが主流です。

カルーセル

複数の画像や動画をスワイプ形式で見せることができ、商品やサービスの詳細を伝えるのに適しています。マンガ仕立てのクリエイティブとの相性も良いです。

各配信面の特徴とユーザーへのアプローチ

各配信面ごとに利用シーンやユーザー層が異なります。例えば、トークリストは日常コミュニケーションの場で、LINE NEWSは情報収集やニュース目的、LINE VOOMはエンタメ性を求めるユーザー(※)が利用している傾向があります。

各配信面の特徴を理解し、適切なフォーマットとクリエイティブでアプローチすることが重要です。

(※LINE利用者の15%程度が視聴)

金額や必要予算は?

LINE広告の課金方式と費用の目安

料金体系と課金方式

  • クリック課金(CPC)
  • インプレッション課金(CPM)
  • 友だち追加課金(CPF)

一般的なクリック課金やインプレッション課金の他に、LINE広告ならではの「友だち追加」の数に応じて料金は発生するキャンペーンも可能です。

最低予算・入札方法と費用の目安

入札は手動・自動があり、自動入札は目標に応じて単価を最適化します。費用はターゲティングやクリエイティブ品質で変動しますが、テストは少額から可能です。

LINE広告全体として厳密な最低出稿金額はありませんが(※)、効果的な運用のためにはある程度の予算が必要です。

入札方法は、手動入札と自動入札があります。自動入札は、設定した目標(クリック数最大化、コンバージョン数最大化など)に応じて、システムが自動で入札単価を調整します。

費用はターゲティング設定、入札戦略、広告クリエイティブの品質などによって大きく変動しますが、少額から(例:1日500~1,000円程度)テスト的に始めることも可能です。

(※)キャンペーン予算の最適化を利用している場合の下限額は5,000円となります。詳しくは公式ヘルプ(日予算について)を参照ください

費用対効果を最大化する運用ポイント

  • 適切なターゲティング設定
  • 魅力的なクリエイティブ制作
  • 継続的な効果測定と改善

費用対効果を高めるには、適切なターゲティング設定、魅力的なクリエイティブ制作、継続的な効果測定と改善が不可欠です。

特に、コンバージョンにつながりやすいユーザー層へのターゲティング精度を高めること、クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)の高いクリエイティブを見つけ出すことに注力しましょう。

ターゲティング・オーディエンス設計

LINE広告では、他の運用型広告と同様に詳細なターゲティング設定が可能です。

ターゲット設計・セグメント・類似オーディエンス活用法

デモグラフィックデータ

年齢、性別、地域、興味関心(LINEが独自に分類)などを指定できます。

オーディエンスセグメント配信

特定の行動履歴や興味関心を持つユーザー群(例:「最近スマホを機種変した」「旅行好きユーザー」など)に配信できます。

カスタムオーディエンス

自社が保有する顧客データ(電話番号、メールアドレス)やウェブサイト訪問履歴、アプリ利用履歴などをもとに作成したオーディエンスリストに配信できます。

類似オーディエンス

カスタムオーディエンスに類似した特徴を持つ新規ユーザーに配信を拡大できます。

データ連携・リスト・行動履歴による精度向上のポイント

  • サイトにLINE Tagを設置してリターゲティング配信
  • 顧客リストアップロードによる既存顧客へのアプローチ
  • Cookieや内部識別子を使った追跡型広告

サイトにLINE Tagを設置する大まかな流れ(LINE広告 トラッキング(LINE Tag)を取得して、GTMで導入)

ウェブサイトにLINE Tagを設置することで、サイト訪問者の行動履歴に基づいたリターゲティング配信やコンバージョン測定が可能になります。また、顧客リストをアップロードすることで、既存顧客へのアプローチや類似オーディエンスの作成に活用できます。Cookie情報やLINE内部識別子を利用した追跡型広告も配信可能ですが、ユーザー側で受信を拒否する設定も可能です(後述)。

顧客属性・関心・購買履歴の分析・活用方法

LINE広告マネージャーや連携ツールで、反応したユーザーの属性や関心を分析し、ターゲティングやクリエイティブ改善に活かします。

出稿・配信・登録・審査・作成

LINE広告の出し方

LINE広告のアカウント登録方法と必要準備

LINE広告を出稿するには、まずLINEビジネスIDを取得し、広告アカウントを作成する必要があります。

LINE Business ID 画面LINE広告のアカウント登録方法

支払い情報の登録(クレジットカードまたは請求書払い)も必要です。

広告出稿の流れ

  1. アカウント作成
  2. キャンペーン作成
  3. 広告グループ作成(ターゲティング、予算、入札設定)
  4. 広告作成(クリエイティブ、ランディングページ設定)

広告の出稿や各種設定の変更は、LINE広告マネージャーという管理画面で行います。

一般的にはキャンペーン作成、広告グループ作成(ターゲティング、予算、入札設定)、広告作成(クリエイティブ、ランディングページ設定)という流れで進めます。

審査基準・掲載までの手順と注意事項

作成した広告はLINEの審査基準に基づいて審査されます。審査には通常数営業日かかります。

公序良俗に反するもの、薬機法や景品表示法に抵触するもの、ユーザーに不快感を与える表現などは承認されません。

ガイドラインを事前に確認し、遵守することが重要です。

参照:LINE広告審査ガイドライン

最適化・改善・分析

LINE広告運用・オンライン管理

広告運用の基本。自動入札・学習の仕組みは?

LINE広告では、目的に応じた自動入札戦略を選択できます。システムが過去の配信データをもとに学習し、目標達成に向けて入札単価を最適化します。

自動入札戦略による最適化は、月間40件程度のコンバージョンが発生するキャンペーンでの適用が推奨されています。

代表アイコン

Google広告やMeta広告と比較すると、LINE広告のAIによる最適化はまだ発展途上という印象です。運用担当者による細かな調整や分析、改善施策の実行がパフォーマンスを左右する場面が多く見られます。効果的な運用には、運用担当者の経験やスキル、そして分析・改善にかけられるリソースが重要となります。

効果測定・コンバージョン分析・改善施策

LINE広告マネージャーでは、インプレッション数、クリック数、CTR、CVR、CPA(顧客獲得単価)などの指標を確認できます。

LINE Tagを設置していれば、ウェブサイト上でのコンバージョン計測も可能です。

これらのデータをもとに、どのキャンペーン、広告グループ、広告クリエイティブが効果的かを分析し、ターゲティングの見直し、予算配分の調整、クリエイティブの差し替えなどの改善施策を行います。

成果最大化のためのPDCAと運用ツール

広告運用は一度設定して終わりではありません。

Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)のPDCAサイクルを回し続けることが成果最大化の鍵です。効果測定ツールや分析ツールを活用し、データに基づいた意思決定を行います。

ビジネス活用事例と成果向上策

企業・業種別の成功事例紹介

化粧品、アパレル、食品、不動産、人材、金融、エンタメなど、多様な業種で成果を上げています。

公式サイト掲載事例では、以下のようなビジネスが紹介されています。

  • ニッチな製品(BtoB商材)の認知度向上: 排水圧送ポンプの販売
  • 40代以上の新規顧客を増やしたい: 大人の女性のためのアパレルブランド
  • Webサイトへの流入数を増やし、認知度を高めたい: 株式会社立大学
  • D2Cで定期購入する新規顧客を増やしたい: 化粧品やサプリメントのOEM

弊社事例では、エリア限定の求人を取り扱う代理店様(普段は折込チラシや新聞広告を活用)や、小学生以上(の子どもをもつ両親)がターゲットのタブレット学習サイトなどで、高いエンゲージメントを獲得できました。

商材・サービスごとの効果的な施策ポイント

  • 高価格帯商材:類似オーディエンスやリターゲティングで高確度ユーザーにアプローチ
  • 低価格帯消耗品:幅広い層にリーチし認知度を向上

高価格帯商材であれば、類似オーディエンスやリターゲティングで確度の高いユーザーにアプローチする、低価格帯の消耗品であれば幅広い層にリーチし認知度を高めるなど、商材やサービスの特性に合わせた定番のターゲティングやクリエイティブ戦略が有効です。

来店・獲得・リーチなど目的別の活用パターン

  • 来店促進:地域ターゲティング+LINEクーポン
  • リード獲得:オファー提示→LP誘導
  • アプリインストール:インストール最適化キャンペーン
  • 認知度向上:動画広告で幅広い層にリーチ

公式アカウント・友だち追加との連携方法

LINE公式アカウントを積極運用している場合は、LINE広告と連携させることで、広告をクリックしたユーザーを直接友だち追加に誘導したり、友だち限定のキャンペーン告知を行ったりできます。

一度友だちになれば、メッセージ配信を通じて継続的なコミュニケーションが可能です。

公式アカウントと広告の連携メリット・活用例

広告から友だち追加を促し、メッセージ配信で継続コミュニケーションを実現できます。

友だち追加広告・友だちリスト構築方法

CPF広告で効率的に友だち獲得。獲得リストはメッセージ配信やカスタムオーディエンスに活用可能です。

ダイレクトアプローチ・顧客との接点強化

クーポン配布、セール情報、新商品案内などを直接配信し、エンゲージメント向上とリピート促進を図ります。

LINE広告は気持ち悪い?

ユーザー目線を忘れずに

「気持ち悪い」と言われる理由と対策

一部のエンドユーザーからは、LINE広告に対して「しつこい」「興味がない」「気持ち悪い」といったネガティブな声も聞かれます。

これは、ターゲティングが適切でない、広告クリエイティブが不快感を与える、表示頻度が高すぎるなどが原因と考えられます。

対策としては、ターゲティングの最適化やフリークエンシーキャップ(同一ユーザーへの表示回数制限)の適切な設定、ユーザーに価値を提供するクリエイティブ制作などが挙げられます。

原因
  • ターゲティングが不適切
  • 表示頻度過多
  • 不快感のあるクリエイティブ
対策
  • 精度の高いターゲティング
  • フリークエンシーキャップ設定
  • 価値提供型クリエイティブ

LINE広告ブロックの仕組みとその影響

LINEユーザーは、表示された広告に対して一時的な非表示設定を行うことができます。

LINE広告の非表示設定(ユーザー視点)

LINEアプリの設定画面や、表示された広告自体から、特定の広告や広告主の表示を制限することができます。トークリスト、LINE VOOM、LINE NEWSなど、各配信面で操作が可能です。

広告を非表示にする方法
一時的な非表示

広告右上の「×」や「…」メニューから「この広告を非表示」を選択します。理由を選択する画面が表示される場合もあります。

表示回数を減らす

情報系コンテンツ(ニュースなど)では「表示回数を減らす」オプションが選択できる場合があります。

追跡型広告の拒否

LINEの設定>プライバシー管理>広告の設定から、「ウェブ行動履歴を利用した追跡型広告の受信(Cookieを利用)」や「LINE内部識別子を利用した追跡型広告の受信」をオフにできます。これにより、ユーザーの行動履歴に基づいた広告配信が制限されますが、広告自体が表示されなくなるわけではありません。

通報

不適切、誤解を招く、不快な広告は「この広告を通報」からLINEに報告できます。通報により一時的に非表示になる場合がありますが、広告主のブロックを保証するものではありません。

広告ブロックアプリ/DNS設定

技術的な知識が必要ですが、一部の広告ブロックアプリやカスタムDNS設定(例: AdGuard DNS)を利用してLINE内の広告表示を抑制する方法も存在しますが、LINEの公式な方法ではなく、予期せぬ不具合が生じる可能性もあります。

非表示設定が適用されないケース
アプリのバージョンが古い

最新の非表示機能に対応していない場合があります。

キャッシュ

アプリのキャッシュに広告データが残っていると、非表示設定後も表示されることがあります。キャッシュのクリアが有効な場合があります。

設定反映までの時間

設定がシステムに反映されるまで時間がかかることがあります。

一部広告は対象外

LINE NEWS内の特定枠など、非表示設定の対象外となる広告も存在します。

一時的な非表示

広告右上の「×」ボタンなどによる非表示は、多くの場合一時的なもので、時間が経つと別の広告が表示されます。完全に特定の広告主をブロックする機能は限定的です。

広告主としての対策

ユーザーに非表示にされることを避けるためには、ユーザーにとって価値のある情報を提供する、不快感を与えないクリエイティブを制作する、ターゲティング精度を高める、適切な表示頻度に調整するといった基本的な対策が重要です。また、非表示にされにくいとされる動画広告やリッチメディア広告などのフォーマット選択、広告受け取りに同意を得るオプトインの仕組み導入も有効な手段となり得ます。

より本質的な対策を!

ユーザーから選ばれる広告のポイント

LINE広告に限らず、どうしても広告は「嫌われる」可能性とリスクと隣り合わせです。

インサイトベースのターゲティング、メッセージング、クリエイティブ品質、適切な配信頻度が、ユーザーから受け入れられ、かつ成果につながる広告運用の鍵となります。

「わかってるよ!」と言われてしまうかも知れませんが、広告主はどうしても商品やサービスの「宣伝」をしたくなってしまいます。

エンドユーザーが広告を非表示にする背景を理解し、一方的な情報発信にならないよう常に心がけましょう!

 

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